東北医科薬科大学消化器内科

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下部消化管グループ

主な対象疾患

大腸ポリープ、大腸癌、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病、その他のまれな腸炎)、感染性腸炎、大腸憩室関連疾患(大腸憩室出血、大腸憩室炎)、小腸疾患(小腸腫瘍、小腸血管病変)、過敏性腸症候群など

診療内容

下部消化管グループは、小腸や大腸に生じるあらゆる疾患の内科的治療や精密検査に対応しています。主な診療対象疾患は、大腸ポリープ、大腸癌、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病、その他のまれな腸炎)、感染性腸炎、大腸憩室関連疾患(大腸憩室出血、大腸憩室炎)、小腸疾患(小腸腫瘍、小腸血管病変)、過敏性腸症候群など多岐に渡ります。特に近年増加している大腸ポリープや大腸早期癌の内視鏡治療、炎症性腸疾患の内科的治療には、積極的に取り組んでおり常に最新の治療を提供することを心がけています

大腸腫瘍の内視鏡的治療について

大腸には様々な腫瘍が発生しますが、その中でも圧倒的に多いのは、良性の腺腫と、悪性の大腸癌です。腺腫のほとんど、および、大腸癌であっても癌の深さがごく浅い早期癌については、内視鏡切除により多くの場合に完治可能です。2cm前後までの腫瘍であれば、ポリペクトミー、粘膜切除術(EMR)といった比較的短時間で施行可能な治療で切除を行います。基本的に1泊2日の入院治療で行いますが、状況に応じて日帰りでの治療も行っています。ポリペクトミー・EMRは年間で500件以上の治療実績があります。2cmを越えるような大きな腫瘍の場合には、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)で腫瘍を切除します。ESD治療は6泊7日の入院治療を基本としています。当科では大腸ESD治療を積極的に行っており、年間で60件の治療実績があります。

炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)の診療について

原因不明で、慢性に経過の難治性腸管炎症を起こす「炎症性腸疾患」には、主に潰瘍性大腸炎とクローン病の二疾患があります。どちらも、厚労省により、難病に指定されています。これらの疾患については、まずはしっかりと確定診断をつけることが大切です。また、早期診断につづく早期の治療開始、そして定期的な治療の調整が欠かせません。炎症性腸疾患の診療は、消化器内科診療の中でも特殊性・専門性が高い分野ですが、当科には本疾患を専門領域とする医師が在籍しております。炎症性腸疾患の専門外来も開設されており、入院治療への対応も可能です。2017年以降、専門外来で300名以上の患者さんの診療実績があります。質の高い検査と診断、また、この領域で次々に登場してくる新薬を含めた最新の治療を提供できるよう心がけています。特に難治な患者さんに対する、生物学的製剤やJAK阻害薬といった高度な治療薬を用いた治療実績も豊富です。

患者さんへのメッセージ

下部消化管グループでは、最新の医療を提供することは当然として、何より、日々の患者さんとのコミュニケーションを大切にし、安心して検査や治療を受けていただけるよう心がけております。大腸や小腸の病気でお困りの際には是非、当科にご相談ください。