東北医科薬科大学消化器内科

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胆膵グループ

主な対象疾患

膵腫瘍(膵癌、膵管内乳頭粘液性腫瘍、膵神経内分泌腫瘍など)、急性膵炎、慢性膵炎、自己免疫性膵炎、胆管結石、急性胆管炎、胆管や胆嚢の腫瘍など

対象疾患

胆膵グループは、胆道(胆のう・胆管)と膵臓の疾患を主として担当しています。担当領域における腫瘍性疾患(胆管癌や膵癌など)の診断と肝胆膵外科や腫瘍内科など他の診療科との連携による治療方針の決定、膵腫瘍(膵癌、膵管内乳頭粘液性腫瘍、膵神経内分泌腫瘍など)、急性膵炎、慢性膵炎、自己免疫性膵炎、胆管結石、急性胆管炎、胆管や胆嚢の腫瘍などが主な診療内容です。

膵癌を早期に発見する取り組み

膵癌には有効な検診法がなく、早期発見が難しい癌です。5年生存率は10%未満であり、全ての癌の中で最も予後の悪い癌として知られています。このように予後の悪い膵癌ですが、10mm以下で発見できれば5年生存率が80%に上昇するため、より小さい状態で発見することが大事です。そのために、膵のう胞を持っている方などの膵癌になるリスクの高い人を、MRI(磁気共鳴イメージング)やEUS(超音波内視鏡)を用いて経過観察することで、早期に膵癌を発見することに取り組んでいます。膵のう胞は、腹部超音波検査(エコー検査)で発見が比較的容易なので、開業医の先生などから多く紹介して頂いております。

小膵癌の2例

MRI:膵のう胞の中に出現した結節(矢印)。8mmの膵癌(Stage 0)でした。

EUS:のう胞に近接して出現した腫瘤(矢印)。9mmの膵癌(Stage IA)でした。

胆管結石の内視鏡治療

10人に1人が胆石を持つと言われているように、胆石は一般的な疾患です。胆のう内の結石は、外科手術を行い胆のうごと結石も摘出しますが、胆のうと連続する胆管という管の中に結石が移動した場合には、内視鏡を用いた治療を行います。我々は、巨大結石に対する胆道鏡と電気水圧衝撃波を用いた結石破砕治療や、胃全摘後の総胆管結石に対するダブルバルーン内視鏡を用いた治療などの治療困難例にも対応しています

臨床研究の取り組み

胆膵グループはいくつかの臨床研究に取り組んでいます。我々が主体となって行っている研究は、膵癌を早期に発見するための膵癌検診確立に向けての取り組み(コスモス医薬情報AI解析研究所との共同研究)、新規内視鏡システムによる胆道鏡を用いた胆管腫瘍の内視鏡診断に関する研究などです。その他に、急性膵炎や膵癌などの全国的な多施設共同研究にも参加しています。